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相続税対策の勘違い!?

相続税対策の勘違い!?

1 相続税対策の本来の目的?
2 相続財産の活用法
3 残された家族のために
4 まとめ

1 相続税対策の本来の目的?
 相続税の税負担をあらかじめ見積もっておき、残された家族が困ることのないように対策を練っておく…これは、相続税対策として、大きな名分のように思います。
 相続税などの税負担をいかに小さくするのか?といった目先だけの対策に神経を集中している方が多いのではと思います。
 知り合いの税理士との話題で、最近の相続税の申告作成依頼を見ていると、相続税人の年齢が高くなってきているように感じるとのこと。客観的な数字を比較したわけではないが、感覚として長寿化社会に突入している感覚を感じざるを得ないと話していました。
 相続税申告だけでなく、新たなビジネスを始めたいといった相談も、70代など年齢層が高い世代の割合も増えているように感じているとも。
 80代や90代までの期間において、いかに現在の資産や収入を維持するのか?そういった話題にもなるという。高齢化という社会現象を顧客との接点において再確認しているといった話です。
 相続税対策として、税負担のことばかりでしたが、資産活用をいかに効果的にしていくのか?金利の低い預貯金や眠らせた不動産の活用も視野に、相続税の対策を考えていく時代になってきたように思います。

2 相続財産の活用法
 資産の活用として、リスクと果実をきっちりと理解していくことは、ご承知のことと思います。また、果実として得られた収入に対しても所得税の対象となってきます。例えば不動産収入がある方で、一方的に法人化を勧められたご経験のある方もみえるかと思います。
法人化するための初期費用や毎年のランニングコスト、それから、所得が多い人には税率が高くなる累進課税制度などトータルで税のコストを削減する分岐点について、説明を聞いたことがありますか?個人としての所得税と法人としての法人税では、税金計算のルールが違います。分岐点だけでなく、それぞれメリット・デメリットがあります。
 相続財産を活用していく上で、どのくらいの果実ならどうなのか?また、リスクと果実のバランスがどうであり、リスクヘッジの方法とコストはどうであるのか??
 考えたらキリがないかもしれません。こういったことを複数の専門家の得意分野を駆使できたら、最良の相続税対策に近づくかもしれません。
 預貯金等なら金融商品のプロ!
 不動産活用なら不動産投資のプロ!
 全体的な税対策などのコスト管理なら視野広く検討できる租税のプロ!
 これらのプロ集団をコーディネートしてくれるような人がいたら、信頼できますよね?
 私たち鑑定士は、お客様の現状とニーズを把握し最大限効果のあがるようなことも一緒に考え、ご提案させていただくことも可能です。

3 残された家族のために
 万が一、相続が発生してしまった時にも、残されたご家族が迷うことのないようなカタチをしっかりと作られていれば、無用なトラブルも最小限にすることも可能です。
 ご家族のことも考え、これからの老後生活を有意義に暮らしていくことが、何よりも心の平穏なのではないでしょうか?
 先祖代々に引き継がれてきた土地、利用価値が無いような土地、ほとんどゼロに近い利息の預貯金、どういったカタチが、理想なのか?単に相続税額の見込み額や税負担を少なくする方策だけでなく、資産を更に増やしていくというのも選択かと思います。

4 まとめ
 相続対策の勘違い?と表題にしましたが、税負担だけでなく、その後の活用にまで考慮されている人が増えてきているということを、共有させていただければと思います。
 充実した老後生活と家族のために、今、どうすべきか?を一緒に悩んでいければと思っています。また、個々のニーズに寄り添える鑑定士が増えていくことを切望している所存です。

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